毎月、生の芸術に触れると決めてもう4年。
バレエ、オペラ、オーケストラ、絵画、建築、茶道などなど毎月触れた芸術を手帳にメモして4年。
今日はMARUと新国立美術館に行きました。「ハプスブルグ展」を見に。
手帳を見返したらMARUと行った展覧会は実に3年ぶりなんです。
MARUとはバレエとオーケストラ、ピアノばかり。最後にMARUと見たのはN.Y.のMOMAとメトロポリタンでした。
「絵を見に行きたいんだけど」
「いいよぉ。帰りに本屋さんに寄ってね。」
一緒に出かける時は二人それぞれが行きたいところに順番に行くという私たちのルールがあります。だから今日は展覧会の後は本屋さんへ。
展覧会自体は見てよかったです。好きなベラスケスも出ていましたし。
MARUと絵を見るときは「好きな絵をひとつだけ選ぼうね。好きな絵を探してごらん」と伝えて、それぞれのペースで見ます。音楽を聴きに行くときも、眠ってもOK。だめなのは周りの人に迷惑をかけること。そういうルールで連れて行けば展覧会もオーケストラも小さな頃からMARUは嫌がったことありません。ちゃんと見なければ、ちゃんと聴かなければというのが子供はつらいんですよね。「・・・・しなければ」は楽しくありませんから。でも今ではクラシックの心地よい音楽で眠ってしまうのは私で、MARUはしっかり聴いています。。。たまに起こされることもあります。
で、今日も好きな絵を探してきてね、と伝えましたが、お姉さんになってきたのでもう少し知識を投入しました。
「1800年くらいまでの絵はね、4つのテーマしか価値を認められていなかったのよ。キリスト教、神話、肖像画、静物画。この4つ。自然の風景や人が働くそのままを描いたもの、写実的なものは価値がないとみなされて貴族や王族にはなかなか買ってもらえなかったから画家も売れないよりは売れたほうがいいからあまり描かなかったのよ。」
へぇ~と言ってばらばらに絵を見ていたら、MARUが寄ってきて「ママ!静物画や動物のがあったよ!」「何年に描かれたもの?」「見てくる!」・・・発見なんでしょうね。
見終わりお茶しながら今日見た絵を少し解説しました。
「ママは絵のことなんで知ってるの?」
「知らないこともたくさんあるけれど、今日の絵は好きだから昔調べたのよ」
「そんなに好きなのにどうして絵をお仕事にしなかったの?」
「え・・・・・・」
一瞬、記憶が過去まで遡りました。絵に関わる仕事がしたくて美術史がある大学だけを受験しようと思っていたけれど、運だめしで出した大学が先に決まり、まったく絵と関係ない学部に進学したのでした。入学後も絵と関わっていたくてデッサンを習いに行っていた時期もありましたが、今ではこうしてたま~に見に行く程度です。
そんな話をMARUにもし、MARUはフ~ンと分かったような分からないような顔をしていました。
「今日はすごい絵がたくさんあったね~。人の顔の絵(肖像画ですね)は恐いけれど動物の絵と小さな子の絵は良かった!」
この小さな子の絵とはベラスケスの皇太子フェリペ、上記のハプスブルク展のリンクをクリックして出てくる4人のうち左から二人目の小さな子です。
西欧では小さな男の子に女の子を服を着せることはよくありますが、MARUはこれにびっくりしてました。女の子のかっこうも、鈴も魔除けの意味らしいです。
絵の見かたを少しでも知ると見るのがすごく楽しくなるとMARUは感じてくれたかな??
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