妹に「ちょっとみてて」と産まれて1ヶ月の甥っ子をみていた。
そのうち、泣き出し、ベッドから抱き上げてMARUとあやす。
甥っ子は小さくてとても軽い。目をあけてしっかりした眼差しで私を見る。小さな小さな手を動かし何かをつかむかのように。
4本足の動物は、産まれてすぐに歩ける。歩けるということは、逃げられるということ。自分の命を自分で守れるということ。
人間は何もできない大きさで産まれおちる。何もできないから親が世話しないとならない。歩けるまで約1年かかる。
誤解を恐れずに言うならば、産んだだけでは親ではない。
手をかけ慈しみ、健やかな成長を願って育てるからこそ親になれる。
ネグレクトは育児放棄なだけでなく、その本質は親放棄だ。
出産は親の始まり。痛みを伴うことで親になる覚悟を試されている気もする。
「親」は血がつながっていなくても構わない。腹くくって親になる努力をするなら。
小さな小さな甥っ子を抱いていると、自分はちゃんと親の道を歩いているか自問自答させられる。
親の道はまだまだ長い。
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