先々週末は妹夫婦、両親、私、MARUで軽井沢の「星のや」へ。自然と共生できる旅館を目指し、水の流れに囲まれたコテージ郡はバリ島と和をミックスさせたシンプルモダンのインテリアの客室だった。茶筒は京都の開花堂のものだったり、お風呂は檜だけどまったくカビがなく(檜風呂はカビやすい)、しかも手桶にはミントの大振りの枝がささっていてミント風呂にせよとのこと。
感動したのは、風呂場の蛇口の温水の水道管に触れても熱くないようカバーがさり気なくされていたこと。
ご飯も美味しかった。
子供向けのプログラムもたくさんある。星空を見る、夜の森を探検、早朝トレッキング、などなど。
1週間ほどゆっくりきたい宿でした。
写真はたくさんあるのでも少し時間できたらアップします。
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そうそう、「星のや」の前には母とヨー・ヨー・マ氏のコンサートにいったのでした。場所はサントリーホール。演目はシューマンのチェロ協奏曲イ短調op.129。そしてマーラーの交響曲第1番ニ短調「巨人」。一緒に演じていたのはディヴィッド・ジンマン指揮のチューリッヒ・トーンハル管弦楽団。
1曲目はヨー・ヨー・マ氏が指揮者の隣にいてソロでひいていました。深みのある色のチェロが奏でる音は、シューマンが作った曲なのだけどそれはすっかりヨー・ヨー・マ氏のものとなっていることに驚きを感じながら聞いていました。
弾いている間、ヨー・ヨー・マ氏は周囲を見渡しながら終始笑顔で本当に楽しそうにしていたのが印象的です。
2曲目はヨー・ヨー・マ氏がいたところにご本人は見当たらず、「ああでないのね」と思っていたら管弦楽団の中にいるではありませんか。もうびっくりです。あのクラスのソリストが一緒に弾いているなんて。しかも1曲目よりも楽しそうにしているのです。
隣のチェリストと目を合わせながら、最高の笑顔で楽しそうに弾いています。他のメンバーは最初こそ緊張した難しい顔をして曲を正確に弾くことに集中しているように見えましたが、だんだんとヨー・ヨー・マ氏のペースが移ってきたのか楽団全体、指揮者の方までもが楽しそうにしていました。
ムード・メーカー。
ヨー・ヨー・マ氏を観ていてそんな言葉が浮かんできました。天才、もちろん並々ならぬ努力の結果ではありますが、ヨー・ヨー・マ氏が世界最高峰のチェリストと言われる所以は決して天才的な演奏力だけではなく、一緒に演奏する人の力をも引き上げるその人柄にもあるのだと私は感じました。
母も楽しんでくれたようでいい誕生日プレゼントになったようです。
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