昔、Kさんは私のMentorで、私はKさんのProtegeでした。
人よりかなり遅く働き始めたのが2000年。ちょうどITバブルの頃でしたね。冗談ではなく電話の取り方から導いてくれたKさんは5年間私を徹底的にしごいて(育てて)くれました。
Kさんと一緒に働いたことある方にお会いすると、「最後の弟子だね」と言われたものです。
MARUがいることをエクスキューズにさせてもらえなかったのは当時はかなりしんどかったけれど、でもそのおかげで今のプロ根性が身に付きました。
Kさんから学んだことはたくさんあります。今でも私の中で一番残っているのは「本質を見極めろ」というKさんの言葉です。
時代を経ても残るものが本質。
トレンドと本質を見極める力を養いなさい、そして生きることを楽しみこだわりなさい。
常に言われてきました。
むかしむかし、ある大きなプロジェクトが終わったのは今の時期です。
根津美術館で今の時期1カ月だけ展示される尾形光琳 画 「燕子花図屏風」を観に連れていかれました。
それからしばらくして根津美術館は改築の4年を経ます。そして今年のこのカキツバタの時期、4年ぶりに公開されています。あと一週間ほどですが。
昨日、どうしても観に行きたくてKさんに声をかけました。
「君はホントにタイミングいいよね。」
忙しいKさんの隙間の時間をいただいて、駆け足で見てきました。
絵の素晴らしさは言うまでもなく、このたった一カ月だけ公開されているこの絵を、日本の至宝を、それを見るために昼をつぶして観に行くバカさ加減に相変わらず付き合ってくれるんだなあと思いつつ、10年前にこの絵を前にした時のことを思い出していました。
10年。
短いとは言えない時間です。
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